LGA!

異次元コラボものです。二人のサイト様とコラボさせてもらえました。

自由と存続

「………」 ナインとティエだけの無言の作業が続く、静かなものである。一定の話題性を過ぎれば、冒険者への関心は薄れ、今は釣り部の噂で持ち切りだ。プラテカルプスを釣り上げたという話題は冒険部の印象を薄れさせたようである。  釣り部のやらかしは、…

どいつもこいつも

「却下却下却下!」 入部希望者にアンケートを取ることにしたティエは積み上げられた紙を読むたびにバツを付けていく。あまりにあんまりな感じの動機で辟易していた。興味を持たれるのは有り難いことではあるが、冷やかしは御免である。確かに、一連の事件で…

亜空間の崩壊

「散りゆく芸術。後世に残らずに一瞬の輝きを得るためだけの芸術は素晴らしい」 ティエはピペの物理的に爆発する芸術的感性に感嘆を覚える。「凄いけど勿体ないよー」 キラナは最後の瞬間まで見逃さないように撮り続けているが、少々落胆の表情が拭えない。…

いざ、亜空間へ

「今日は遅くなるぞ」 何時も帰る時間に連絡を入れて定時に帰らないことを告げる。電話相手は心配性なので何かあったのではないかと直ぐに慌てふためくので忘れないように気を付けている。以前にやらかした話もあるが今はどうでもいいだろう。  今回、遅く…

怪奇ガラクタ城

 ティエが足を運ぶ場所は技術科の根城である北棟である。建物自体はこの学園内で一番新しいが、技術科の作成する有りとあらゆるもので埋め尽くされている為、技術科の人以外は何が重要で何が不要な物なのか全く判断できない。下手するとガラクタにしか見えな…

冒険部始動

 使われなくなった一室を冒険部の部室へと変えたティエは全校に配ったポスターの原画を眺める。「やはり、ポスターだけでは誰も来てくれるわけが無かったか」 大筆を使っておどろおどろしく堂々と書かれたポスターには、何処かオカルトさが見え隠れしている…

部員確保

「そこの貴方。古代研究家ヤヨイをご存知?」 分厚い本を握りしめるとビシッと帰りがけの少年に話しかけた。「おぉー! ティエどうしたんだ?」 少年はいつものことのように歩んでいた足を止め、エルフ耳の小柄な女——ティエの話を聞く。  古代研究家ヤ…