特に思いつかなかった。

 拍手応援、および、★ポチありがとうございます。
めちゃくちゃ励みになります。
あんまり、こちらからの反応がないサイトですが、ものすごく嬉しいです。
見てくれている人がいるんだなぁって思いました。

 さて、8の公開が終わったところなのですが、特に8について語るのがないのです。
以前に語ったので満足しちゃいました。
興味ありましたら、タグのDQ8をポチっとしてみてください。
精々、書きかけの部分をどうしようかという感じですね。
以前Twitterでのせたやつとか短すぎてどうしようって感じです。

 8は本当に古くて若干妄想過多なことが多いです。
8主人公の出生によって起こりうる弊害とか!
色々です。
例えば、長寿だったらとか、得体の知れなさに怯えられて、彼を苦しめるたりとかw
厨二病満載の妄想がいっぱいあります。
その最たる酷い奴をここに置いておきます。
興味がありましたら読んでください。
メインに収録する予定はありません。

お蔭で、歴主全員好きではありますが、その中でも好きさが上な感じですね。
クロスオーバーでは贔屓にならないように気を付けています。
2と6とかも思い出贔屓があって、若干贔屓にならないようにしていますが…。
2は癒しだと信じております。
まあ、それぞれに萌えどころがあると思っていますので、大丈夫だと信じていますがww
こういうのって客観性を持たないのでなかなか難しいと思っています。
ご意見があれば、是非ともお寄せください。

 閑話休題

 8は単体で活動していたことがあるので、在庫を漁っている書きかけがごまんと出てきます。
もしかしたら、SSSとしてまとめた感じでupするかもしれません。
ただ、何処に振り分けたらいいのやらってなっているのでもうしばらくお待ちください。
ここは、自分の作品倉庫なのですから、自分の好きなようにすればいいやって今更ながらに思っています。
趣向が合いましたら幸いです。

 5月の何時と言う予定はありませんが、生活環境が変わり忙しくなる予定になっています。
その時に更新がぴたりと止まることがありますが、ご了承願えたらと思います。
今でも、活発かと言われると微妙なところですけどね。
サイト経営はのんびり頑張りたいと思います。

以上です。





竜の住む地

 
「王子、王子。何処いおいでですか」
 トロデーン城の豪華で綺麗と有名な庭先。
一人の召使がこの国の王子の姿を探していた。
王からの言伝で、何やらお話があるので早々に来るように言われている。
しかし、その王子の姿をいくら探しても見つけることができなかった。
昔からやんちゃで、手の付けようがなかったのを思い出す。
甘やかされて育ったのが未だに抜けないのだろう。
王の放浪癖も直らない。父が父なら子も子って所だろう。
代々の式なりなのか、ため息が出る。
「やれやれ、何処に行かれたのかしら」
 ぶつぶつと言いながら城内へ戻っていった。

 ガサッと、大きな木から飛び降り、一人の少年が姿を現した。
「やれやれ、危ないところだった」
 父の容体はあんまりよくないらしい。
だから皆、父も含めて焦っている。
俺に王位につけと言ってくるだろう。
俺はまだ、縛り付けられたくない。
それに、勉強不足が目に見えている。
クソウ、何で、両親はこんなに速く死ぬというのだ。

 鋭い視線を感じた。

 ここにいるのがばれたかと慌てて振り返る。
「やぁ」
 少々驚いたような風貌で一人の男性が挨拶をした。
見たこともない人だ。服装からして旅人なのだろう。
「えっ、誰?」
 俺の言葉に無言の笑みを返した。
その笑みは人を優しく包むようであるが本人の周りには哀愁も漂っている。
「君は?」
 そう、聞き返された。
「えっ、僕の事知らない?」
 確かに他国へはめったに顔を出さないがこの国では四方八方歩き回っているから噂のネタに浴されているほどなのに…。
「知っている。この国の第一継承者の王子様」
「だったら!」
 そんなこと聞くなうんで持って敬意を払えという風に言い返そうとした。だけど…。
「王様は元気?」
 静かに問われたその問いの内容に言葉を詰まらせた。
「!? なぜ聞く?」
「貴方は疑問系が多い。国民同様、心配するのは当たり前のことだよ」
 先ほどから、自分の全身が戸惑いを覚える。
貴方は誰なのだと叫びたい。
包み込まれるような感覚、何もかも多い尽くされる感覚。
知らんぬ人だというのに心を許してしまう。
「父の容体は悪化の一方です」
 悔し涙が出そうになった。
何もできない自分。
どの回復魔法でもどんな薬草でも治らない。
『万能ぐすりなんて嘘だ』一向に効きはしなかった。
そう何度も良い捨てた記憶がある。
「そうか…。悪いことしたね」
 静かにそう答えて、カバンから袋を取り出した。
「君にこれを預けよう。もし君に…いや、君の子孫に何かが起こった時、袋の中の場所に行くと良い…。」
 俺が受け取るのを確認すると静かに頭に手を置き、ぽんぽんと頭をなでた。
不思議で暖かな光が自分の体一帯に包み込む。
「?」
 何だろうと理解する前にその光は綺麗に消え去っていた。
何をしたと、尋ねようとしたが、目の前には男の人の姿なく、誰もいなかった。
慌ててその場を飛び出し姿を探したが、結局見つけることは適わなかった。
手に残る、謎の小さな袋だけが夢ではないことを語っている。

 自分の名を呼ばれたような気がし私はうっすらと目を開けた。
視界はややぼやけていて、なかなか視点を合わすことができない。
病気になり、床に伏すことが多くなった。
最近では寝ている方が多いかもしれない。
豪華なベッドは私には不釣り合いに思えてならない。
そうこうと難儀しているともう一度、名を呼ばれた。
起きていると言う意味を込め口を開く。
「懐かしい。今では私をその名で呼ぶ者はいなくなった」
 両親はもうすでにこの地にはいない。
妻も息子を産むんだ原因で体調を崩し数年前にこの世を去った。
他の者は私を王と呼び、決して名を呼ぶことはなかった。
「そうか、名を変えられたのか」
「妻が死に王位につくと同時に…」
 ずいぶん古い話をするものだ。七年近く前の話だ。
あの時代は波乱に満ちていた。
だが、楽しく幸せであったといえよう。
「すまない。その時、葬儀にも出れなくて…」
 ここに来ることが可能な人物は限られている。
ましてや、私の古き名を知っている人物なんて一人しか心当たりがない。
「義母から聞いております。あなた自身苦しかったのでしょう?」
「あぁ…」

 しばらく、会話もなく互いに黙っていた。

「用件は?」
 少々、言うのに躊躇しておられる様なので先を促した。
彼がここに来る理由は限られている。
覚悟を決めたのか小さくしかし淡々と言った。
「ミーティアが他界した。身柄を引き取ってほしい」
 静かに答える。その言葉に少々息を呑む。
「貴方が引き取らないので?」
「いや、彼女はここに義父と眠る方が良い」
 父を愛し子を愛する。
これほど良かったもの、美しいものだとは思わなかった。
幼少のころ眩しかったのを覚えている。
「貴方はどうされるのです?」
 その傍らで父子の愛を受け、優しげに微笑んでいた貴方は…。
「妻と共に…」
「行くのですね」
 何処とは問わない。妻が生前語ってくれた内容が本当ならば…。
「……」
「幸せですか?」
 ゆっくりと体を起こす。一動作に難儀しながら目線を彼に合す。
思ったより、若かった彼の姿に少々驚いたがわかったような気もした。
「最後まで、自分は幸せだったと愛するものの傍に入れたのだからと言っていた」
 そして、貴方が他界するそのときまで心はお傍にいます。っと微笑んでいた。
「…そうですか。妻もそう言っていたな。例えこの身が朽ち果てたとしても心は貴方の傍にいると、先に行くことを許せと、自分は幸せなのだとそう言っておりました」
 貴方もその言葉が心の支えですね。言外にそう説いた。
「私を恨んでいるか?」
 そう、血の所為で死した私の妻を思うのなら憎くはないはずはない。
「まさか、私の愛した女性の父親を感謝こそすれ憎むはずはない」
 即答できるほど自信があった。
「誰も貴方を恨んではいません。運命を呪ったとしても」
 妻は拒絶反応に耐えられなかった。悲しいのはその事だけです。
「わかりました。義母の墓は任せてください。すばらしいのにいたします。もちろん貴方のも…。引取りの場所は前の場所ですか?」
「あぁ、世話になる」
 身を翻す。彼に会うことはもう会うことはないだろう。
「私の息子には会いましたか? 貴方にそっくりですよ」
もう少し引き止めたくて、彼がいたと言う証拠を確信したくて言った。
「ああ、驚いた」
 歩みを止めてくれた。だから続ける。
「王家を継ぐのが嫌らしい。私の体がこんなのだからつい焦ってしまって…。反抗期だろうが」
「わかって来るよ、実感がわかない。それにまだ早い、彼は世界を知らない」
「世界。この年でもまだまだわからない事だらけですよ」
 彼は短く同意した。そして、振り返り優しく微笑んだ。
「そろそろ行こう。長居はできない。元気で…」
「この体で元気とはいえませんが、努力はしますよ」
 別れの言葉がふさわしくないと思い。
笑みがこぼれた。
「いや、きっとまだ大丈夫だよ」
 部屋を出て行くのではなく彼の体が黄色い光に包まれた。脱出呪文。
「そうですか? 義父さんも元気で…」
「あぁ」
 光が凝縮して弾けた。
もう会うことはないだろう。

 コンコンっと、ドアのたたく音。
「失礼します。お薬の時間です」
 召使が中に入ってきた。
その薬を見て、私は笑った。
錬金好きだったのがよくわかる。

『超万能ぐすり』

 王族になると世の中手に入らないものが手に入る。
しばらく笑いが止まらなかった。

バサッ……。
大きな影と羽ばたき音で空を見上げた。

「竜?」

 空を飛ぶ伝説の竜。
大きな翼を持った竜は巨大な雲の塊に消えて行った。
そこには竜が住む地があると聞く。

END